監督になる素質とは。

監督なる職業は「名選手=名監督」なる等号が出来ない職業だと思います。野球では選手が引退してから入るコーチ人生で最終的に監督となるみたいです。
それが全く通用しないのがアメフトなるスポーツ。大学までは選手として活躍している人がプロにドラフトされないことによって終わる選手生活からコーチ人生をスタートする人が殆どなのです(NFLに下部組織がないため、このようなルートを入る場合が多いのです)。
そうした選手でプレイしたことがない人が選手をコーチングすると言った、何か不自然に見えるかもしれない状況が普通に行われているのもアメフトなのです。
アメフトなるスポーツは偶然を一切排除したスポーツとも言われます。選手が一つのプレーに対して規則正しく動き(それは足の裁きから、曲がり方まで細部に渡る)、ボールを進めていく。それを様々な状況で出すのがコーチであり監督なのです。
そのことを考えると、今年の日本シリーズのロッテの戦い方がダブって見えるのです。予告先発をすることによって、約1日情報を集めることが可能となり、分析し、答として毎日固定しない打順が決まっていく。更に過去の資料からどれだけ有効なポイントを導き出すことが出来たことがこの結果になってしまった感がして仕様がないのです。
つまり試合なるものは試合終了後から既に始まっており、その準備を怠ることがなかったロッテが勝ったと思うのです。決して実戦から遠ざかったから試合感が鈍ったまま来てしまったとは言いません(実際、昨年は4勝3敗の最後まで進んだのですから)。
監督なる職業、簡単なようで簡単ではない。言って当たり前の話なのだが、十分な活用を出来た監督ほど名監督になるのかも知れません。