当たるはずもない開幕予想。⑥

 NFC・SOUTH

 この地区は過去4年でそれぞれのチームが地区優勝を飾っている珍しい地区。昨年は決して下馬評は高くなかったセインツが新QBブリーズにチームの顔であるRBカマリスター、そして新人RBブッシュ達が中心となってリーグ有数の攻撃型チームに変貌、そして一昨年の台風カトリーナからの復興も重なって感動的に見られるチームでした。
 さて今年もその勢いはそのままで進む感じ。唯一の不安はブリーズがそれほど怪我に強くないQBであることと控えが逸れ程安心して見られない人物であること位か。
 本来なら一昨年から地区優勝を連覇するのではないかといわれたパンサーズ。出来なかった最大の訳はQBデロームの不調の時に何も出来なかったこと。絶対的なエースQBを抱えるチームは一つ履き違えてしまうと、転がり落ちていってしまった感じ。RBフォスター、ウィリアムズで1400yd走りながらもタッチダウンが僅かに4つ。この点を改善しなければ、落ち込んだ時に巻き返せない状況になるかもしれません。
 この1カ月日本で一番有名であったチーム、ファルコンズ。残念ながら日本人初のNFLプレーヤー(開幕選手登録を示します)がここから生まれませんでした。それ以上にこのチームの問題がエースQBヴィックの今年の公式戦出場停止処分。最悪の状況だと彼は収監される可能性をはらんでいる一大事(敷地内で闘犬を行なう施設が発見されて、それに関与していたのではないか)。
 彼中心で作られたチームでしたので、彼がいないチーム作りを急ピッチでしなければならない状況。ここで投げるQBハリントンでよい方角に進めればよいが、見通しは全く見えない。
 バッカニアーズは守備面が前に出たチームであったが最近が攻撃面が前に出ている感じ(前HCは昨年チャンピオンを獲得したコルツのダンジー氏)。今年は十分に働けなかったQBシムズに代わり、大ベテランにガルシアを先発に据えて戦います。勝ち方を知っている選手であるためにも、その運をどのように稼ぐのかがポイント。
 守備陣を見てみると、年齢層が高くなりましたが、まだまだ一戦級で戦える選手も多くいます。しかしベテランの体力の衰えを把握していないと、ここも低迷する可能性も持ったりしています。

地区優勝予想:ニューオリンズ・セインツ